俺はタクランケ!X

ハロー、ハロー聞こえますか?
こちら太陽系第三惑星地球・・・。
あなたの世界とちょっとよく似たこっちの世界。
そっちがこっちで、こっちがそっちのパラレルワールド。
平行と交錯、現実と虚構。
ここは、それらの混沌から滴り落ちた、雨粒のようなブログ。
そちらの地球のお天気はいかがですか?

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2018.03.15 Thursday

なんで、私が・・・に?

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     こういう時期だからか、最近街で「なんで私が・・・に。」という四谷学園の広告を見かける。

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     私はこの宣伝文句があまり好きではない。

     

     「なんで、私が?」と聞かれても、「そりゃ能力があって努力が実ったからでしょ」と返してやりたくなる。

     行きたいと思ったところに、努力して行く。そのプロセスと結果のどこに疑問の余地を挟み込めばよいのだ。そもそもだけれど、この子たちはおそらく「なんで?」なんて思っていないだろう。きっと君たちはどこの予備校や塾でも志望校に受かったよ。なんなら、どこのお世話にならなくてもよかったかもしれない。

     それをあえて「なんで?」聞かせる四谷学院が憎い。「なんで?」だなんて、そんなわかりきったことをでかでかと聞いてくるなんて、せっかく大学に受かって喜々としている受験生の爽やかな笑顔も、どこか自慢げにみえてきてしまう。

     これはただ、私がひねくれ者だからそう見えるだけなのかもしれない。その上、結果はどうあれ大学受験において、或る程度の挫折を味わっているが故のひがみというか、コンプレックスがあるからなのかもしれない。

     

     要するに私が言いたいことは「なんで?」とかじゃなくって、「おかげさまで!」とかにするとか・・・なんというか・・・えーっと・・・。

     

    俺も四谷の広告に載りたいです・・・。

     

     

     

     俺も「なんで、私が」って言いたい。皆から「すごい」と思われたい。予備校から顔として扱われたかった・・・。でも、もう大学受験は終わっているし、私が受験生だったころは札幌には四谷学院はなかったし。

     そうだな、この細やかな欲求を解消するためには・・・このブログでこっそり作るしかない。

     

     ということで、海賊版「なんで、私が」を思い出と共に一挙公開!

     

     

     

    (1)もしもあの時、受かっていたら編

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     はいはい、ちゃんと落ちましたよ。高校三年間、全力で勉強していなかった私は、しっかりと雪大に落ちた。「雪大に落ちました」と父親に報告したとき「お前如きに受かられたら困る」と言われたっけ。もしあのとき受かっていたら、それこそ「なんで、私が」だっただろうけれども。そんな疑問の余地も無く、しっかり落ちた。ちなみに私は代ゼミへ行った。

     

     

     

    (2)将来の夢をかなえるために編

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     私は父親に憧れて、高校二年生の頃に歯学部への進学を決めた。決めたといっても「よし!歯科医師になるために、歯学部に行こう!」と決意しただけであって、別に勉強はしなかった。やっていなかったものを急にはできないものだ。私は成績が悪かった割には歯学部を志望していたため、高校三年生のときは医学部志望者が集まるクラスへ。

     「え?歯学部って6年間なの?」「人の口見て何が楽しいの?」「歯学部なんて医学部受けても受からない奴がいくところ」

     クラスメイトから言われた心無い言葉たちは、今もまだ忘れることなく・・・普通に根に持っている。これを言った奴らは皆、医者が看護師になっているわけで。彼らが今もこう思っているのだとしたら・・・嫌だなぁ。

     

     

     

    (3)「なんで」と聞かれりゃ、ねぇ?編

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     なんで?と聞かれれば、それはもちろんセンター試験に失敗したからである。想定したよりも点数が伸びなかった私は、正直二浪目を覚悟した。このときの二浪は結構現実感があったなぁ。

     ただ、センター試験のすぐ後に予備校の進路相談があり、そこで「九州修羅大学」をすすめられたのがきっかけだ。そんな大学、言われるまで知らなかった。言われてみれば、なるほど、偏差値表を見ても雪大歯学部と殆ど変わらないし、ちゃんと国公立。しかも傾斜配点で文系科目の得点が高いと有利(といっても、修羅大の合格確率も相当低かったのだが・・・笑)で、二次試験も私が培ってきた雪大対策でちゃんと対応できそうだった。私は「お、雪大よりは勝算がありそうだぞ」と思った。さらに以上のことに加えて、ちょうど「北海道を出たい」と思っていた私は、旅行気分で「じゃ、受けてみるか!」と受験を決意したのであった。

     センター失敗といえば、それまでなんだけど、その結果、濃い〜ぃ六年間を修羅大で送ることが出来た。修羅大での六年間は本当に楽しかった。あの楽しかった日々を思えば「センター試験、失敗してよかったなぁ」と思ったりする。

     

     

     

    (4)逆は成立しないやつ編

     我が母校、九州修羅大学は「小倉の東大」と呼ばれている。小倉では「修羅大」というと「頭いいですね〜」と言われる。相手が年長者であればあるほど、褒めちぎってくれる。ただ、小倉を出るともうだめだ。ちなみに「小倉」というのは、現在では北九州市の小倉北区と小倉南区のエリアを指す。小倉北区南区は昔「小倉市」だったのだ。だから旧小倉市で絶対的な知名度を誇っているのである。これを札幌に置き換えて説明すると、それが適当かどうかはわからないけれども「厚別区と白石区で有名」みたいな感じだ。セマ。

     また、九州修羅大学が小倉の東大と呼ばれているからと言って、東大が「東京の九州修羅大学」と呼ばれることはない。このあだ名は常に一方通行なのである。ちなみに、ネットでは「知名度はないけれども地力のある大学」ランキングにエントリーされていた。「知名度がない」と断言されると複雑だが、取り上げられると嬉しい。それが小倉の東大なのである。

     

     

     

    (5)もう大学受験に絡めていかない編

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     将来の夢。私の場合、歯科医師になろうと思ったとき、行き先が「歯学部」とわかりやすくてよかった。部活のOB会などで現役の高校生たちと話していると「将来、勉強したいことが勉強できるところがない」と悩んでいる後輩が意外と多い。自分が勉強したいことに近いことを勉強できる学部学科はあるけれども、ジャストなところがないんだって。そういう悩みを持ったことがないから、自分はそういった意味でラッキーだったのかもしれない。

     さて、どうして私が歯科医師を志したのかと言うと、やっぱり父親の影響である。「歯科はアートだから」という父の言葉に痺れたね。「確かに、歯のないところに歯をつくるなんて、アートじゃん!」と幼心に思ったのである。

     その思いがさらに強くなったのは、大学5年生のときの登院実習だ。患者さんを治療したときに「本当に楽になりました。ありがとうございます。」と非常に感謝されたのだ。治すことができた安心感と達成感。喜んでくれた患者さんの笑顔。さらに感謝までされて・・・。なんてすばらしい仕事なんだ!と本能的に理解した瞬間だった。歯科医師、道のりはまだまだだけれども、毎日が充実しているよ。この選択に間違いはなかった!ただ進むだけだ!

     

     

     

    (6)さっき見たやつ編

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     かくして九州で大学生活を満喫した私は、満を持して郷里へ戻って来た。研修医として雪大に戻り、今年度から雪大の大学院へ進学した。大学院という形だけれども、雪大の学生になったのである。雪大の学生証を見たとき、ちょっと嬉しかったのは秘密だ。ということで、修羅大と雪大のハイブリットでやっていきたいものだね。うん。

     

     

     

    (7)今月末の予定は?編

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     私が所属しているのは雪大歯学部の1補綴と呼ばれる医局。とってもいい医局だということは、このブログでもたびたび紹介している。なんでと聞かれりゃ、義歯(入れ歯)の勉強がしたかったから。この選択は間違っていなかったと思っているよ。

     ちなみに、今月末に雪大の研修説明会があるらしい。道内外の大学から「卒後研修を雪大で・・・」と考えている学生さんたちが雪大を見学しに来るらしい。なんと、妹もそれにエントリーしているらしい。そっかぁ、もうそんな時期か。

     そんな中、私はたまたま研修説明会に「先輩研修医」として参加することになった。学生さんたち相手に「雪大でよかった、1補綴でなおよかった」という話をするのだ。トークテーマは「なんで、私が・・・」。今から何を話そうか、ちょっとそわそわである。妹もいるしね。

     

     

     

     ・・・なんで、私がこんな記事を?

     

     後悔はしていない。私は満足である。

     

     

     

     それでは、ばいちゃ☆

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