灼熱の石膏室!究極実習であ〜る!
月曜日!今日も楽しい1補綴の実習!
今日は埋没から、行ける人は割り出しまで。
歯科関係ではない人のために、ざっくりと説明しておく。埋没・脱蝋という工程は義歯(入れ歯)を作るための鋳型を作る作業で、蝋で出来た義歯を石膏で埋めて(埋没)、中の蝋を熱湯で溶かす(脱蝋)。こうして出来た鋳型にレジンという材料を圧力を加えながら流し込み(填入)、熱を加えて固める(重合)。そして、鋳型になっていた石膏をカチ割って中から義歯を取り出し(割り出し)、磨いてピカピカにして(研磨)、完成。義歯は基本的にはこのようにして作られる。
この埋没〜割り出しの作業は、石膏室という部屋で行われる。母校の修羅大にもあったし、どこの大学でも「石膏室」なる部屋があるのだと思う。「先生、埋没見てください!」と石膏室に学生が殺到。T.A.も右へ左へてんてこ舞いだった。
そして、今日の実習はいつもの実習と一味違った。
それは、夏日の札幌にあって、雪大の石膏室に空調設備が無いということだった!
本日の札幌の最高気温は32.5℃!
密室空間にびっちりの学生とT.A.!
窓を開けても風は無し!
それに加えて、脱蝋の熱湯!
石膏室は蒸し風呂状態だった!
昔ながらの設備という石膏室に対して、となりの実習室は増築した部屋でしっかりと冷暖房が完備されていた。実習室はひんやりしてとても涼しかった。しかし、今日の工程は石膏室でなければ進めることができない。学生も私も、石膏室に入るときは、意を決して入室するのだった。
何度入っても暑いものは暑い。かなり暑いであろうと予想はしていても、やっぱり暑い。石膏室がこれほど暑いとは思わなかった!
「これじゃ実習も無理ですよ」「地獄だこりゃ」。学生たちも口々に弱音を吐いていた。普段なら「そんなことを言うもんじゃない」と一喝するところだけれど、そう口に出してしまうのも仕方がないと容認してしまうくらいの暑さが石膏室にはあった。
皆、比喩表現ではなく、額に汗を浮かばせながら・・・。白衣に汗をにじませながら・・・。ある者は石膏を練り、ある者は熱湯を使い、またある者は熱々になったフラスコを抱えていた。開盆したフラスコからはゆらゆらと湯気が立ち上っているように見えた。嗚呼、青春は燃える陽炎か。廊下に飛び出ても、蒸し暑さは変わらなかった。
こうして学生諸君にとって、夏休み最後の実習は灼熱地獄の中で幕を下ろした。次に会うのは、夏休み明けか。
後期も皆と会えるのを楽しみにしているよ!
・・・にしても、
今日は本当に暑かったね。お疲れ!
それでは、ばいちゃ☆