俺はタクランケ!(歯学院生の日常)

ハロー、ハロー聞こえますか?
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そっちがこっちで、こっちがそっちのパラレルワールド。
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ここは、それらの混沌から滴り落ちた、雨粒のようなブログ。
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2017.03.23 Thursday

研修医として最後の診療

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     今日は研修医として最後の診療だった。

     

     雪大病院歯科診療センターでの研修は、語弊を恐れずに言ってみれば修羅大の登院実習のような感じだった。もちろん、一応は歯科医師免許を持つドクターであることから自由度は各段に高かったけれど。

     所属している1補綴をベースにしながら、他科も回る。その中で、新患当番をして配当された患者さんの治療を自分自身で行っていく。環境が違うだけで段取りは学生時代と同じだった。道外から札幌に戻ってきた私にとっては雪大を良く知る上で自分にぴったりの研修プログラムだったように思う。

     また、自分の中では具体的な目標があった。学生時代、修羅大では学生1人あたりの配当患者数のノルマが10人だった。私はノルマに対して、実際に担当したのは6人だった。足りない4人分は、受け持った6人の診療内容が登院修了を与えるのに過不足がないと判断されたから卒業できたわけだが、研修生活では必ず10人以上は担当しようと決めていた。だってドクターになって自分が学生のときよりも患者を見れていないなんて嫌じゃん。

     1年間の研修生活の中で色々と努力した結果、10人を優に超える患者さんが配当され、「研修しました!」と胸を張って言えるだけの経験値は積むことができたのではないかと感じている。「もっと診療がしたい!」という気持ちももちろんあるが、それは大学外の一般開業医や総合病院の歯科に比べて大学病院が手を動かす機会が少ないからというよりも、自分自身の欲求によるものだと思う。さらに言えば、大学病院が外に比べて手を動かす機会が少ないとよく言われているが、研修段階では実際に外も経験した同期の話しを聞く限り、双方の長短を踏まえれば、そこまでの差を感じなかった。

     

     さて、前置きが長くなったけれど、今日は研修医として最後の診療だった。来年度からも大学に残るので診療は引き続き同じ場所で行うわけだけれども、「研修医」ではなくなる。指導医の許可もチェックもうけなくてよくなる。そういう事務的な手間がかからなくなる一方で、一種の恐怖心もあった。それは困ったときに助けてくれる指導医という後ろ盾が無くなってしまうからだ。

     

    ピー!

     

     

     

    ・・・来ない。

     

     来年度からは、どんな状況に陥っても、笛を吹いてもマグマ大使は来てくれないのだ。

     

     そういう思いもあって、今日は研修医として最後。どんな状況に陥っても最後まで自分ひとりの力で乗り切ろうと決意していた。

     

     しかし・・・。

    「せ、先生!助けてください!」

     

    「ん・・・。」

     

     診療開始20分。私は断腸の思いで師匠に救援を要請した。

     私がどうあがいてもできなかったことを、師匠がざーっと手掛けていく。私は汗まみれになりながらそれを見ていた。「ここから先は、よろしく」。師匠が少し笑いながら去っていった。私は「ありがとうございます!」と頭を下げながら、すべて独力でという自分の目標を達成できなかった実力不足を情けなく思った。

     そして、もうこうやって師匠に助けを求めることも出来ないのか・・・と思うと、なんとなく寂しいような気がした。寂しい?もしかしたら恐怖かもしれない、どっちもか。

     

     来月からは「研修医」ではなくなる。そのことの意味をよく考えながら、しっかりと肌で感じながら、私は家路についたのだった・・・。

     

     

     

     それでは、ばいちゃ☆

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