俺はタクランケ!X

ハロー、ハロー聞こえますか?
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あなたの世界とちょっとよく似たこっちの世界。
そっちがこっちで、こっちがそっちのパラレルワールド。
平行と交錯、現実と虚構。
ここは、それらの混沌から滴り落ちた、雨粒のようなブログ。
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2016.11.29 Tuesday

ナイツ独演会 この山吹色の下着

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     私は漫才が大好きだ。

     私が特に好きなのが、西は海原やすよともこ、東はナイツの二組みだ。この二組みは甲乙つけがたい。ただ、海原やすよともこはNGKで一度生で漫才を見ていた。一度見ればもういいのかというと、そういうことでもないのだが、ナイツの漫才は未だに見たことがなかった。

     私の寝る前にナイツの漫才を見るという習慣は国試前からはじまって、今もなお続いていて、就寝前にナイツの漫才を見るたびに「生で見てみたいなぁ」という思いは日増しに強くなっていた。

     そんなある日、母から「ナイツが札幌に来るよ」と教えてもらった。ということで、居てもたっても居られなくなり、私はマセキ芸能に直接電話をかけてチケットを予約した。

     

     そして11/27の日曜日。ついにその日がやってきた!札幌での会場はかでるホールだった。

     かでるホールは満席だった。私の席はH-10。通路の前の席で、足を投げ出してゆったり見ることが出来た。ちょっと座席は隣との間隔が狭かったけれども、誰かと一緒に来れば気にならなかったかも。

     以前、何かの漫才で独演会のタイトルには内海桂子師匠のTwitterから言葉を拝借していると言っていた。内海桂子師匠が「この山吹色の下着」とツイートしていたということなんだろうか。いったいどういった文脈での言葉なのか気になるが、特に明言されなかった。

     

     このパンフを読んで初めて知ったのだが、ナイツ独演会の全国公演というのは今回が初めてのことなのだという。尚のこと今回チケット買っておいてよかった。

     まず二人の「ご挨拶」もとても面白く、公演がはじまる前から読みながらにやにやしてしまった。ここに書いてある通り、この公演は2時間ぶっ通しで、濃ゆいひと時であった。また、ここに「サンドウィッチマンや東京03と、偉大な先輩達の勧めとアドバイス」とあるが、サンドウィッチマンからは「札幌は雪が降るから冬に公演するとチケットが売れなくなる」というアドバイスを受けていたらしい。公演の終わりに「来年からはもっと早い時期にやります」と言っていた。

     

     さて、ナイツの漫才はやっぱり面白かった。お決まりの「ヤホー漫才」での時事ネタ。今年あった様々な事件をいじったり風刺したり揶揄したり、ナイツ独特の毒が小気味よかった。「お待たせいたしました!ベッキーです!」と塙が言ったときは、会場が妙な一体感で包まれたりもした。SMAPの解散騒動についてはこの漫才でも触れたが、この後にやった「塙鷹の真相暴き」で漫才一本分を使っていじくりまわしていた。

     「リオの戦リオ品」ではリオ五輪を振り返りながら、「兄貴(はなわ)からもらった」と塙がリオ五輪で活躍した選手たちにゆかりのある品物を紹介していた。兄貴からもらった・・・と怪しい品々を紹介していくというスタイルは最近テレビでもしばしばやっている漫才だったが、「うわ、最悪だよ・・・。これは××のババアからもらった××だよ!」とか、絶対に放送できないようなネタも飛び出てきて、舞台ならではといった感じがしてなんだか嬉しかった。

     「ワンマンナイツ」では、まず最初に塙が一人で出てきて英語でボケて、次に土屋が一人で出てきて日本語で突っ込んで、最後に二人が出てきて、それぞれ同じネタを今度は塙が日本語で、土屋が英語で漫才をやっていた。じわじわと何を言っていたのかがわかってきて、目の前で一本の漫才が出来上がっていく感じは新鮮だった。以前、これまたテレビでナイツが英語で漫才をしていたのを見たことがあった。また、別の番組で、土屋が一人だけで出てきて、一人で漫才のツッコミの部分だけをやっていたのを見たことがあった。今回はその合わせ技といったところだろうか。すごい面白かったし、一本のネタで三本分の時間を稼ぐことができたりするのかな・・・とも思ったけれど、こうやって色々と精力的に実験しているところが素敵だと思った。

     「追悼漫才」は、今年逝去してしまったナイツに所縁のある人たちについての漫才だった。喪服姿で神妙な面持ち・・・と思ったのは出てきたときだけで、あとは「死人に口なし」と言わんばかりの漫才を展開していた。死もしくは故人を笑いにするというのは、非常に難しいことだと思うのだけれども、故人への畏敬の念と愛を感じさせながらも、しっかりと笑いへと昇華させることのできるナイツは本当にすごいコンビだと思った。

     さらに「解散の予感」では、土屋が一曲歌って、その歌詞にいちいち屁理屈のようなツッコミを塙がいれていくという、去年のM-1の敗者復活戦でやっていたスタイルの漫才だった。ただ、これまでは吉幾三の「おら東京さ行くだ」だったけれども、今回はテレサ・テンの「別れの予感」だった。歌詞が決まっているから、ツッコミももうわかりきっているのだけれど、わかりきっているところに力強くもっていく快感というのもたまらないと思った。

     ときどきナイツの漫才で標的になるのが「土屋のツッコミ」だ。土屋のツッコミそのものをいじる漫才を何本か見たことがあったが、今回は「土屋のツッコミ」の歴史を振り返りながら、今も昔もいじり倒すという内容だった。

     かつてM-1決勝で敗れたときに、やり玉にあがったのは「土屋のツッコミ」だったらしい。ナイツが流石なのは、それをタブーとかコンプレックスにすることなく、反省会の内容をそのまんま漫才にしてしまったところだ。このときの漫才もビデオで見たことがあるが、結局土屋がツッコまないと駄目というオチだった。その点、今回の「レンタル土屋」は、昔の下手だったと言われていた土屋のツッコミを冷やかして笑いにしながら、「土屋のツッコミ」の成長や持ち味、良さと言ったものを皆にプレゼンしているような印象を受けた。必要以上に下がってしまった土屋への評価をきちんと上げて行こうという意図がある・・・というのは邪推かもしれない。ただ、土屋をいじると面白いからいじっているだけなのかもしれない。

     

     ゲストも豪華で、私は松村邦洋に非常に感動した。プロジェクトXの音楽に乗せながら、ドキュメンタリー風に自分の半生をモノマネを交えながら語っていくというスタイルの漫談だったが、非常に面白かった。いや、面白いを通り越して感動したのだ。人間は道具を何も使うこと無く、裸一貫でここまで面白いことができるのかと衝撃を受けた。メインのナイツを呑みこんでしまうくらいの濃さがあった。ちなみに、家に帰ってから、ついつい松村邦洋で検索して動画を追ってしまった。

     

     最後の「ピンク」から「お楽しみ」にかけては、ナイツの漫才協会イジリだった。私はナイツの漫才協会イジリがこの上なく大好きだ。ナイツの漫才協会の話しを聞き過ぎて、最近では内海桂子や青空球児・好児、東京丸・京平の漫才なんかもネット上で探してみてしまう始末だ。ただ、殆ど動画や音声が出てこないのも事実なのだが・・・。この漫才協会の師匠たちのイジリが聞けただけでも、今日来た価値は十分にあったなと悦に浸った。

     独演会の最後の最後の「お楽しみ」では、いつも落語をやってみたり歌をうたってみたりと普段やらないようなことを実験的にやってみるというのが恒例になっているのだという。付き人(?)の中津川弦が説明していた。今回の「お楽しみ」は・・・言っていいのかわからないけれども、あんまりこのブログを読んでいる人も少ないだろうから言ってしまうが、ラップだった。塙と土屋の二人もラッパーのような風貌で、「漫才協会ラップ」を披露していた。

     ラップが随分と力作だったようで、出口で歌詞カードを無料で配っていた。「漫才協会ラップ」。「漫協ラップ、漫協ラップ、長生きしてね」「大好きな漫才協会 いつかやめたいな」と本音(?!)が垣間見えるラップだった。

     

     ちなみに、この独演会の副題にもなっている「山吹色の下着」。きちんとグッズになって販売されていた。

     一会場にワンセット、一万円で販売しているのだというが、札幌会場では公演開始前に売り切れてしまったのだという。中津川弦がそれを告げると、会場から「おー」と歓声があがった。いったい誰が買ったんだろう。気になって仕方がなかった。

     

     それにしても、やっぱりお笑いはライブが一番。ナイツは「来年も札幌に来たいですね」と言っていた。次回来るときはもっと大きな会場かもしれない。来年ももしやるのなば、是非来たい。いや、次は、浅草の東洋館に行って、ナイツはもちろんのこと、漫才協会の師匠たちを生でみるというのが、目標だな!

     

     とても楽しい夜だった。帰りに食べたラーメンもいつもより美味しかったような気がした。

     

     

     

     それでは、ばいちゃ☆

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    コメント

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    2017/09/11 12:25 AM by ジョニーA

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