補綴学会の支部会に参加してきた
昨日・今日の二日間、日本補綴歯科学会東北・北海道支部総会・学術大会だった。医局で皆「支部会」と言っていたやつ。
今年の会場は、札幌は自治労会館。主幹は北海道医療大学。
私は二日間、全てのプログラムというわけにはいかなかったけれども、参加してきた。
まず、1日目。昨日の話し。
専門医研修会にて雪大1補綴の先生が講演するということで、それを聴くために自治労会館へ。
専門医研修会の大きいテーマが「補綴歯科治療における歯科医師と歯科技工士の連携」ということで、二人の先生がそれぞれ「歯科医師・歯科技工士連携による部分床義歯補綴治療」「歯冠補綴のデジタルワークフローにおける歯科技工士との連携」という演題で講演されていた。
迫りくる「デジタルデンティストリー(歯科のデジタル化)」の波のなかでの歯科医師と技工士の連携について。一方では、現在のデジタル技術では殆ど不可能である難しい症例に対するアプローチにおける歯科医師と技工士の連携についての発表であった。デジタルとアナログという二項対立での講演内容だった。
質疑応答では、次から次へと雪大1補綴の同門の先生方が質問されていた。
ある先生が「非常に難しい症例で素晴らしい補綴治療がなされています。ただ、どれほど複雑で素晴らしいものを造ったとしても、必ず壊れます。私達、補綴医はどうしたらよいのでしょうか、私も何十年もやっていますがよくわかりません。答えが出ません。」という、質問の体のメッセージが発せられた。
補綴医の今後、考えていかなければいけないテーマかもしれない。会場の空気が引き締まったような気がした。
専門医研修会終了後、ある先生が「1補綴の同門会かと思った」と笑っていたが、それくらい雪大1補綴の大御所と言われる先生方から、沢山質問が出たのであった。本当、雪大1補綴であるということは、かくも心強いものかと思った。
2日目。今日。私は再び自治労会館へ。
あいにくの雨。
今日はとても聴きたい講演があった。それは「特別講演2」の「『接着』―なぜ着くのか、なぜ外れるのか。接着の基本に戻る―」であった。
基本的なことから丁寧に説明してくださり、非常にわかりやすかった。先生ご自身の研究と関連した論文から科学的なデータに基づいた考察。さらには長年の補綴医としての臨床に裏付けされた創意工夫。「はぁー・・・」と息をのむ瞬間の連続であった。
ノートにメモを取りながら、明日からの臨床に生かしていこうという気持ちになった。
最後は引き続き同じ会場で開催された生涯学習公開セミナーの「補綴歯科関係新規保険収載医療技術の解説」を聴いて、会場を後にした。支部会の後は、一旦大学によって、研究の準備。そんな感じで、この土日は終わっていったのであった。
それでは、ばいちゃ☆