俺はタクランケ!X

ハロー、ハロー聞こえますか?
こちら太陽系第三惑星地球・・・。
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そっちがこっちで、こっちがそっちのパラレルワールド。
平行と交錯、現実と虚構。
ここは、それらの混沌から滴り落ちた、雨粒のようなブログ。
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2018.05.19 Saturday

サディの初めての学会発表!初陣飾れ編

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    ☆★前回までのあらすじ★☆

     

    こちらを読んでね!

    ↓↓↓

    【関連記事】サディの初めての学会発表!初陣前夜編

     

     

     

     ということで、学会当日。会場は雪大だった。

     初陣だというのに雨模様。

     

     今回、1補綴から出る発表者は私の他に、磯兵衛さんだった。磯兵衛さんとは院生室で合流して、少し早めに会場入り。ま、会場入りと言っても、普段使い慣れた歯学部の一画が会場だったから、廊下を歩いて階段を上るだけだった。

     

     そうそう、ブログでは「学会」としか言っていなかったけれども、私が今日参加したのは、こちらの学会。

     日本バイオマテリアル学会北海道ブロック第3回研究会。「俺、今日、学会でさ」っていつか言ってみたかったんだよね。今、満を持して、言おう!俺、今日、学会でさ!!

     

     学会は小さい会議室だったけれども、満席で、とても活気があって賑やかだった。

     学会は前半が基調講演、後半が各自1分間のプレゼンテーションの後にポスターセッションという構成だった。貼り出されたポスターを見ると、歯学部だけではなく医学部(特に整形外科)や工学部のものもあった。色んな学部の人たちが参加していることがわかるだけでも、なんだか刺激的だと思った。

     

     まず私は席について基調講演を聴いた。なんと、今回の基調講演は大学院の講義として設定されており、出席のハンコまでもらえてしまうという・・・発表もできて単位ももらえるという一粒で二つ美味しいお得感があった。ただ、そんなスケベ心を度外視しても、基調講演はとても面白かった。自分がこういった研究の講演を聞いて「面白い!」と思う日が来るなんて思っても見なかったなぁ。こうして、少しばかりの自分の意識の変化というか成長を感じることが出来たような気がした。

     

     そして、休憩時間。受付の人が「プレゼンのデータをこちらのパソコンに移してください」と言った。

     私は慣れた手つきで、自分のUSBに入っているプレゼンのデータを、学会の主催者側が用意したパソコンの中に移した。

     

     磯兵衛さんが「ちゃんと移せた?」と聞いて来たので、

    「ばっちりっすよ!」と笑顔で返した。

     

     いよいよ1分間のプレゼンタイムがやって来た。「時間短縮のために、くれぐれも1分以内で、次から次へと発表していきましょう!」と司会の先生が言った。確かにプログラムの時間よりも、少し押していた。私たち発表者は割り振られた順番通りに、次から次へと前に出ては簡潔に今日発表するポスターの概要を説明しはけていった。

     私達1補綴のチームHでは、ある作戦があった。私が研究の大枠を話し、次に磯兵衛さんが詳細を述べるという算段であった。

     

     ドキドキ。緊張で心拍が早まっていることがわかる。「次は10番、雪大1補綴の如月さん」と呼ばれ、勇んで前に。司会の先生がパソコンをポチっと押すと、会場のスクリーンに私の作ったプレゼンテーションのスライド・・・ではなく、まったく違うファイルが開かれたのだった。

     

    ※私

    「あ。」

     

    ※司会の先生

    「あ。」

     

    ※磯兵衛さん

    「あ。」

     

    ※聴講者

    「あ。」

     

    「あ。」

     

     

     

     

     

     

     会場が一瞬、静まり返った。

     私はなすすべもなく硬直した。

     

     すると司会の先生が小声で「すぐ出せる?」と聞いたので、声にならない声で「このUSBにはいっています」と答えた。「じゃあ、君は、最後ね」と図らずもプレゼンのトリを飾ることになってしまった。

     しかし、これでは、チームHの作戦が。概要を話すはずだった私が最後に回り、すぐさま磯兵衛さんの番となった。

     

     この、すぐさま磯兵衛さんになった時の写真がH先生によって撮影されていた。

     私が言うはずだった内容を簡潔にまとめて紹介しながら、プレゼンをする磯兵衛さん。その機転と柔軟性たるや。ホント、すみません。後から聞いたら「動揺で一瞬話す内容が飛んだ」と言っていたけれども、そんな素振りは微塵も見せなかったところが、また先輩の尊敬すべきところだと思った。

     

     この写真、よく見ると・・・。

     「君、すぐにデータだせる?」と聞く先生と、「出せます」とほぼ息だけの声でなんとか返事をしながらも動揺で硬直している私と、堂々たるプレゼンを進める磯兵衛さんの、三者三様の姿がしっかりと切り取られていた。いやぁ、お恥ずかしい。

     

     プレゼンが終わっても、しばらく手の震えが止まらなかった・・・けど、すぐにポスターセッションに突入した。

     ポスターセッションでは、色んな方々から質問が降り注いだ。答えられたり、答えられなかったり。まだ答えられていなかったことの方が多かったような気がする。そんな感じで「どうしてちゃんと答えられなかったんだろう」と悔しい瞬間の連続だった。

     

     しかし、そんな答えに窮する私を、隣で見ていた中姉弟子が幾度と無く助けてくれた。私が「今のは、答えられなきゃダメな奴でした・・・」と反省の弁を述べると「そういうのをしっかりノートにまとめたりして復習しておけば、次の機会に活きてくるよ!」と中姉弟子が、前向きな助言を授けてくれた。

     

     一方で、後悔や反省ばかりではなく、昨日のリハ―サルが生きた瞬間もままあった。そう、対策していた「全部説明しておじさん」も「ざっくりまとめておじさん」もちゃんと(?)やって来たのである。

     けれども、それだけではない色々な種類の「おじさん」がいるもんだ。そうだ!これは今後も色んな学会や発表の場で経験を積んで行けば、もっともっと色んな種類の「おじさん」を見つけることができるため、学会あるあるネタ〜色んなおじさん〜とかで記事を起こせるかもしれない、なんてことを考えてみたりして。

     

     

     

     

     まぁ、とにもかくにも、このように私の初陣は一発かました形となったのであった。

     H先生はこの一件を「面白かった」と笑ってはげましてくれた。前向きにとらえれば、鮮烈なデビューを飾ったと言っても・・・いや、それは言い過ぎか。前向き過ぎた。

     しかし、今回、学会発表という機会を与えていただき、とても勉強になった。そして、すばらしく良い経験を得ることができたと思う。例えば、学会発表のための準備の中でテーマに対する理解もより深まったし、質疑応答をすることで、自分が何をどれくらいまでわかっているのかが客観的にうかがい知ることができると思った。

     こうやって揉まれて、成長していく・・・のだろうか。

     

     とにかく、H先生!そして中姉弟子と磯兵衛さん!

    (ポスター前で私とH先生)

     本当にありがとうございました!!

     

     

     

     それでは、ばいちゃ☆

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