如月サディの「たとえてガッテン」!
<この記事を読むにあたって>
赤字で大きく加工されている部分、要するにこうなっているところは、くりぃむしちゅー上田の声で脳内再生させながら読んでください。こうなっているところがあれば、できれば「ぶはっ」と頭の中で前置きをしてから読んでいただけるとありがたいです。
最近、天候が安定しない。
急に春めいて、雪がどんどん溶けてきている。風もどこか優しく、冬着で歩いていると少し汗ばむほどだった。
道には大きな水たまりができて、
屋根からは雪解け水が雨のようにぽたぽた降り落ちていた。
いやぁ、これでもう春かぁ、と思っていた矢先の
大雪!
ぐっと気温が冷え込んでみたり。と思えば
また晴れたり・・・。
寒い日が続くと思えば温まり、暖かい日が続くと思えば冷え。この気温のあがりさがり・・・。
力石のアッパーカットか!
と思いながらも、そんな寒暖の差にも負けずに、私は職場へ向かうのだった。
さて、先日、久しぶりに朝当番をした。雪大では年度末になると研修医たちが有休を消化するために、一斉に休暇を取る。私も研修医のときは先輩たちに度々朝当番をやってもらったものだ。
あ、朝当番というのは、朝、他の先生方が出勤する前に、モーニングコーヒーをいれたり医局の掃除をしたりする研修医の仕事である。懐かしい。
朝当番をすると初心に帰る。研修医のときは「毎日大変だなぁ」と思いながらやっていたけれど、今こうして改めてやってみると、この朝当番をしっかりやるということは、実は非常に意義深いことなんじゃないかと思うようになった。それは言い換えると、朝当番をちゃんとできない奴は、ちゃんとした診療も技工もできないだろう・・・とすら思うに至ったということだ。
「このくらいでいいか」「ここはサボってしまおう」
そういった心のゆるみは、自分の診療や技工物の出来栄えにも自然と出てきてしまうのだろう。朝当番は自分の心を映し、自分の心を磨き整える、まさに精神道場なのだ。一生懸命、掃除をする。これを全身全霊で行う。すると、すーっと人間の澄んだ目になってくる。やっぱり朝当番は素晴らしいなぁ、朝当番は無くてはならないものだなぁ。
・・って、
俺は日生学園の青田学長か!
心の中で「わっしょい!わっしょい!」言いながら、寝ぼけ眼をこすって朝当番をした。
そう、やっぱり朝は眠い。
この日、私は朝当番のためにいつもよりもずっと早く家を出た。父の出勤がいつも朝早いので、前の日の夜に「お父さんが起きるときに起こして」とお願いした。
そして起床した、午前五時。
呼子のイカ釣り漁師か!
と思うくらい早かった。外はまだ暗かった。目が明かないまま、朝焼けとともに出勤。朝の空気を吸い込むと、そのあまりの冷たさに鼻の奥がじーんと痛くなった。
まぁ、父との出勤というのも新鮮でよかった。
朝焼けを背に立つ私の前には、長く伸びた私の影・・・。
いやいや、ロッキーの撮影じゃないのよ
と思った。
せっかく早起きしたのだから、いつもと違うことをしてみようと思って久しぶりに朝マックへ行ってみることにした。ただ、朝早すぎて通勤路のどのマクドナルドも開いていなかった。
私は大学最寄りのマクドナルドが開くのをちょっと待って朝マックを入手した。
学生時代は下宿のそばにマックがあったのでよく行っていたけれど、札幌に帰って来てから全然行かなくなっちゃったなぁ。
この日行ったマックは、店員さんが滑舌の悪い方だった。何度も「え?」と聞き返してしまったが、何度聞いてもわからなかった。なんなくのニュアンスで返事をした。どうやら「サイドメニューをお決めください」と言っているようだった。私が「ハッシュドポテトで」と言うと、非常に明瞭な発音で「ハッシュ!」と確認された。ハッシュ!急なネイティブに驚いてしまった。
私は心の中で
ケインコスギか!
と思った。
また来週も何度か朝当番を代わりにやってあげなくてはいけない。時には早起きというのもいいかもしれない。
私は朝の渡り廊下から、清々しい心持ちで外を眺めた。眠いけれども、その奥底にある爽やかさは早起きならではのものだ。すると隣の窓から外を見ていた掃除のおばちゃんたちが「キャー!かわいー!」とはしゃいでいた。私は「なにが?」と思いながらも目をこらした。
そうして目をこらしていると・・・
あ!猫が日向ぼっこしてる!!
うーん・・・
猫だからね
・・・早起きは三文の得であった。
それでは、ばいちゃ☆