激闘!たくゆう戦線、月月火沼木金金!
たくゆう歯科へ行った次の日は、いつも身体がきしむように痛い。この痛みが物語るのは、たくゆう戦線の激しさなのか、それとも自身の体力の無さか。もしくはどちらもか・・・。とにかく、昨日の戦場も荒れた。
昨日もいつも通り、汽車で戦地へ赴いた。
だが、この日は駅に口腔外科の先生がいなかった。いつもなら駅で待ち合わせて、一緒にたくゆう歯科へ行くのに。学会か何かでお休みだろうか。私は「今日も荒れるぞ・・・」と腹をくくった。
先日、スタッフが失踪していなくなったという話を書いたが、ただでさえスタッフの母数が少ないのに、パートタイムでスタッフが時間経過と共に、一人、また一人と帰っていく。
一人・・・。
また一人・・・。
「お先に失礼します」と・・・。
戦線が最も激しくなる午後五時のあたりになると、最近はスタッフが一人という状況になる。朝はそれなりにいるのに。
しかし、今日は減る一方ではなかった。
まず昼くらいに、口腔外科の先生がやって来た。
私は(なんだぁ、いるんじゃん!)とほっとした。
院長に聴くところによると(残念ながら、この戦地に赴任してから1年になるが、口腔外科の先生とはほとんど会話がない。戦場になれ合いは不要ということだろうか、うん、そういうことだ)、口腔外科の先生は長時間のオペだったのだという。前の日からはじまった手術が、日をまたいで昼前に終わったのだとか。「ということは、徹夜ですか」と院長に聴くと「そういうことだな!」とのこと。
「だから、口腔外科の患者さんだけ診たら寝ていてもらいまショ」
イキな院長。けれども、いつもスタッフ不足のなか、口腔外科の先生にも一般歯科の患者を手伝っていただきながら、なんとか水際作戦で患者たちをさばいているのに、私は「大丈夫だろうか」と若干不安になった。
口腔外科の先生は結局この日、不眠不休で歯を抜いていた。
外科Dr.「・・・ぐふっ」
戦局必ずしも好転せず。
しかし、戦場に咲く一輪の花?見慣れぬ女性が一人、診療室に立っていた。
事務長さんが教えてくれた。
「新しい人が入ったのさ」
「あ、はじめまして、こんにちは」
「今日からよろしくお願いいたします!」
私はこれでスタッフさんが二人になったと思った。近頃、いつも一人で頑張っているスタッフさんはこの日もいたから、そこにこの新人さんで二人。いいじゃないか。受付はきっと先週も先々週も来ていた助っ人さんが来るだろうから・・・。
と勝手に思っていたのだが、そうはならなかった。まず、助っ人さんは来なかった。そして、いつも一人で頑張っているスタッフさんが受付業務へ。診療室には、院長と私と事務長と、そして新人スタッフさんが残された。
な る ほ ど。
スタッフが一人というのは、いつも通り。そこに、新人さんというオプション付き。しかも、外科がはじまるとアシストに行かなければいけないので、結局スタッフはいないに等しい状態になった。
あれ、いつもより状況、厳しくなってないか・・・?
よぉーし!腹くくるしかねぇ!
いえぇぇぇぇい!!
うおぉぉぉぉぉぉぉ!
おおお
ぉぉぉ
ぉぉ
ぉ
…
終わった。
時計は九時をさそうとしていた。
それでは、ばいちゃ☆