如月サディの大回し
今日は精進歯科だった。
一昨日、久しぶりに何の予定も入っていなかったので、これでもか!というくらい睡眠を取ってみた。果てしない睡眠。混沌とした微睡の中で・・・気が付くと私のメガネは背中の下にあった。やべ。
よって、それからというもの、メガネが歪んでしまい、ちょっと下を向くと
大村崑のような有様になってしまうのだった。
かくして今日はずり落ちるメガネと格闘しながらの診療となった。・・・そんな今日、お昼休み終わりに、院長から次のような指示が出た。
院長「午後からは如月くんだけで回してごらん」
「え?!」
話を聴くところによると、午後からは治療に際して院長を指名した患者さんの予約がびっちり一列に入っているとのこと。よって、院長はその列から動くことができず、他の列をスタッフさんと私で回してほしいとのことだった。
私の心の中のノブが、大声で叫んだ。
「大回しじゃ!」
院長は言った。
「将来は複数のユニットを回していかなければいけないんだし、いずれはしなければいけないこと。如月くんが采配をふるってみなさい。」
私は三国志みたいだな、と思った。
「采配を奮ってみよ」
「御意」
・・・まぁ、三国志読んだことないけど。
とにかく、私は「試されている!」と思った。ここが男の見せ所。ここは戦場ではないので功を成すことはないけれど、男を磨く大チャンス!胸を借りるつもりで、男如月の大回し、やったるでぇ!と奮い立ち、院長に「はい!」と返事をした。
そして、午後!私はずれるメガネを顔面にめりこませながら采配を奮った!
以下はこのときの心境を、断片的に、散文詩のように表現したいと思う。
むむむ。
うほっ!
げえっ!
ジャーン、ジャーン、ジャーン!
むむむ!
ドバッ!
ズバッ!
ババーン!
・・・疲れた。
さすがは精進歯科。スタッフがしっかりと教育・訓練されていたので、私が采配をふるっているようで、その殆どがリコメンドであった。(リコメンドというのは、この場合、スタッフが受けるべき指示を既にわかっていて、それを提案もしくは確認するような形で聞いてきて、それを私がスタッフ指示するということ)
ということで、スタッフさんたちにとても助けてもらった。助けてもらうのは、まぁ、いつものことっちゃいつものことなんだけども。
仕事終わりに、院長が
「余裕そうだったね」
と言った。
私は
「いやはや、とんでもないです」
と答えた。
男如月、今日のところは、なんとか回せたようである。
それでは、ばいちゃ☆