俺はタクランケ!X

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2017.09.04 Monday

噂の明大博物館で刑罰の歴史を感じてきたよ!

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     先日、東京に行ったとき、デシベル君と一緒に明治大学博物館に行ってきた。卒業旅行のときヨロシク、今回も行き先決定権を握っていたのは私であった。東京に染まらず、私の「ここに行きたい」に快く「いいよ」と言ってくれるデシベル君に感謝だ。

     

     ということで、明治大学博物館。

     明大博物館は、明大の歴史はもちろんのこと、考古学関係や商業・産業関係など幅広いジャンルの展示物が置かれている。その充実した展示に対して入館料が無料であるために、隠れた人気スポットになっているのだとか。

     とりわけ注目を集めているのは、数ある展示ジャンルの中で「刑事部門」と呼ばれるブースだという。デシベル君曰く「ドォーモ(九州のローカル番組)でも取り上げられていました」「タレントたちが、これはやばいと大騒ぎでした」とのこと。ネットで調べてみても「刺激が強いため注意」という触れ込みだった。

     

     「そんなにやばいのか・・・」と私はドキドキしながら展示室へ入った。

     もちろん併設されていた「阿久悠記念館」にも行ったけれど、それはまた今度。 

     明大博物館は広くて大きくて、とてもきれいだった。

     

     そして現れた刑事部門ブース。「日本の罪と罰」。

     この明大博物館の刑事部門は、当時の法学部教授が刑事関連の資料をコレクションし始めたのがきっかけで、もともとあった「明大刑事博物館」が、他の博物館と統合して「明大博物館」となったときに、この刑事部門として残ったのだという。「拷問・処刑具での人権抑圧の歴史を踏まえ、人間尊重の理解を深めてもらおう、というコンセプト」らしい。

     予防線がすごい。なんだか、わくわくしてきた。

     

     まずは司法の歴史。どのような行為をどのようにして取り締まっていたのか。そして、どのような罰を与えてきたのかを、レプリカ資料をまじえながら学ぶ。

     罪を犯すのも人、それを裁くのも人。悪いことをしたら法律によって裁かれる・・・それって、当たり前だと思っていたけれども、改めて考えてみると、なんだか不思議なことのようにも思えてきた。その法律も時代によってさまざまな変遷をたどってきたのだ。

     律令制の律から始まって、御成敗式目、公事方御定書・・・そして刑法。

     展示の最後は大日本帝国憲法が置かれていた。

     

     展示はどんどんと熱を帯びてくる。

     まずは、さすまたなどの犯人を取り押さえる道具。

     学校などに置かれている現代のさすまたと違って、金属製でとげとげ。痛そう。

     そして、十手。そういえば、水曜日のダウンタウンで「鎖鎌最弱説」で登場していたけれども、結構強かった印象。侮れないよね。

     

     ・・・と思って油断していると、ぐんと展示内容が加速してくる。

     江戸時代の拷問、石抱。すりこぎ状の板の上に、30kgほどの石を乗せるのだという。ある程度すると、足の骨が砕けてしまうのだという。

     さらに、見た目のインパクトが絶大な「鋸挽」。江戸時代、こういう晒し物は娯楽の一種だったそうだ。ゴー宣の小林よしのりは、そうやって江戸時代の人々は分別を身に着けたと言っていたのを思い出した。けれども、これはこの博物館では「人権意識が希薄だった」という結論に帰着するようだ。

     

     私がぞっとしたのは、さらし首を置いておく台。

     ちゃんと首をとめるための釘まであった。これは、ちょっと、怖かったな。

     磔や火あぶりの展示も。どのようにして効率よく全体に火がいきわたるようにするかなど、それぞれの処刑の道具が色々と考えられていることがわかった。わかったらわかったで、やっぱり怖い。

     

     明治時代になると、今度は絞首刑の歴史に。

     昔の絞首刑はじわじわ重りを増やすという仕組みで、非常に苦しかったのだという。そういうことで、人道的配慮により、現在の仕組みになったのだという。

     すぐに死ねるようにすることが「人道的配慮」というのが、なんだか不思議な感じ。

     

     この刑事部門には、海外の拷問具なども展示されていた。もちろんレプリカなのだが、それがよく出来たレプリカで・・・。

     明大博物館で検索すると、まず出てくるのがこれ。鉄の処女、アイアン・メイデン。用途については諸説あるようだが、それにしても不気味な・・・。

     

     さらには、ギロチン台。

     アイアン・メイデンも、このギロチン台も、旧刑事博物館時代のレプリカだという。旧刑事博物館、気合い入ってるなぁ。

     このブレードが斜めになっているのも、すぐに切れるようにという「人道的配慮」とのこと。レプリカでよかった。

     

     刑事部門は10分もあればすべてみてまわれてしまうくらいのボリュームだったが、非常に濃い展示だった。ただ、ネットやテレビで言うほど、心臓に悪い感じはしなかった。・・・と思ったけれど、さらに調べてみると数年前にリニューアルしたようで、どうやらその改装を機に少し展示がマイルドになったようである。改装前は、普通に生首の写真とか展示されていたようだが、今ではそのような展示は一切見受けられなかった。浮世絵や挿絵などはあったけれども。

     明大博物館はほかの部門も魅力的で、来てよかったな、と思った。これで無料とは、明治大学はなんて懐が深いのだろう!脱帽である。

     

     皆さんも、近くまで来たら是非立ち寄ってみてはいかがだろうか。

     

     それでは、ばいちゃ☆

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