俺はタクランケ!(歯学院生の日常)

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2017.10.09 Monday

【映画】ムルデカ17805

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    何事もバランスが大切

    題名:ムルデカ17805
    監督:藤由紀夫
    脚本:石松愛弘
    音楽:国吉良一
    撮影:戸澤潤一
    製作会社:東京映像
    配給:東宝
    公開:2001年5月12日
    上映時間:122分

     

     

     

     

     インドネシアの独立戦争に加勢した日本軍の物語を描いた映画ということで、ずっと気になっていた。題名もインドネシア語でずばり「独立(ムルデカ)」。ただ、実際に見てみると結構期待してしまっていただけに、ちょっぴり残念な感じがした。

     戦争映画というのは非常に難しいと思う。大東亜戦争を描くものだと尚のこと。背景に思想のない作品なんてありえないわけだから、作品の根底には右か左かのどちらかの思想が流れているはずなのだが、右に振れ過ぎると薄っぺらい国策映画みたいになってしまうし、左に振れ過ぎると「戦争ってよくないよね!」という思考停止の自虐作品になってしまう。

     別の言い方をすれば、「右っぽいなぁ」と思う作品というのは、大体、都合の良い情報ばかりをつなぎ合わせてしまっていたり、局面を大きくとらえすぎてしまったり、理想論だけでまとめられてしまっていたり。逆に「左っぽい」と思う作品は、都合の悪い情報ばかりをつなぎ合わせてしまっていたり、感情論にばかり訴えかけていたりする気がする。

     ということで、この作品はちょっと・・・典型的な前者だった印象だ。

     この映画はインドネシアでも公開されたそうだが、その際にインドネシアから一部シーンの削除要請が出たりと色々あったみたいだ。この映画、できればインドネシアによってつくってほしかった。そうすれば、何の文句も無かったんだけど。

     

     ただ、私はこの映画のあるシーンを見ていて「部分床義歯(部分入れ歯)の話しみたいだなぁ」と思った部分があった。きっと、製作サイドは、こんなことを思う人がいるなんて想定していなかっただろうけれども、そう思ってしまったものは仕方がないのだ。

     そのシーンというのは、インドネシアを占領した日本軍が、インドネシアにてどのような軍政を敷くかを討論していた場面だ。

     大本営は「強圧的に支配するべきだ」と第16軍司令部(インドネシアの軍政を統括)に要請。一方で第16軍は「あくまで緩やかに」と大本営の要請を突っぱねた。占領地の統治は、強圧的にすべきなのか、緩やかにすべきなのか。両者の主張は平行線をたどった。

     さて、この話のどこが部分床義歯なのかというと、部分床義歯に関して、大きく二つの考え方があることに由来する。あまり専門的な話をしても、歯科関係の方にとってこの話題は馬の耳に念仏だろうし、歯科関係ではない方にとっては「なんのこっちゃ」という内容だろうから、ざっくりと説明する。

     部分床義歯の設計には大きく二つに流派がある。緩圧(フレキシブルサポート)と非緩圧(リジッドサポート)である。緩圧は残っている歯に負担をかけないように、歯にかかる装置を緩くする考え方である。一方でリジッドサポートは、これまた残っている歯に負担がかからないように、歯にかかる装置をがっちり作るという考え方である。

     私の母校、修羅大の1補綴は緩圧だった。私は学生の頃「以前は、歯をがっちり固める非緩圧の考え方もあったけれど、それはもう時代遅れで、緩圧が主流」と教わった。

     しかし、現在所属している雪大1補綴の設計理念はリジッドサポートである。医局では「以前は、緩圧という考え方もあったけれど、それはもう時代遅れで、非緩圧であるリジッドサポートが主流」と教わった。

     私は研修医のとき、修羅大と雪大で教わることはまったくの正反対で、やや混乱したことをよく覚えている。私が1年半ほど歯科医師として勉強したところ、どうやら部分床義歯の世界では、この2つの勢力がお互いを「時代遅れ」として自らを「主流」としているようだということがわかった。まだまだ勉強不足なので、私の認識が誤っているかもしれない・・・が、まぁ、2年目のペーペーの戯言だと聞き流していただきたい。

     

     話を元に戻すと、まぁ、そういうこと。占領政策の「強圧か緩やかか」の平行線の議論は、なんだか部分床義歯の「緩圧かリジッドか」の議論のような感じがしたのである。

     なんだかそう言うと、取りようによっては「お前は緩圧支持者か?」と言われてしまいそうだが、別にそういうわけではない。私はまだまだ勉強中の身なので「私はこうです!」と主張できるほどの確固たるものを持ち合わせてはいない。ただ、ちょっと、重なる部分があるなぁ、と思っただけだ。

     

     

     

     それでは、ばいちゃ☆

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