俺はタクランケ!(歯学院生の日常)

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2017.04.29 Saturday

皇国史観は「薩長史観」?(「賊軍の昭和史」を買って)

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     久しぶりに何にもない休日。如月歯科も祝日だったため休診だった。私は贅沢に寝坊をして、本屋をぶらぶらした。そこで私は久しぶりに心惹かれる一冊と巡り合った。それが、これだ!

    賊軍の昭和史(東洋経済新聞社)

     

     見出しの「″官軍″が始めた昭和の戦争を″賊軍″が終わらせた」に心を奪われた。しかも、半藤一利!私が最も好きな映画「日本のいちばん長い日」の原作者!

    【関連記事】日本のいちばん長い日(2015年版)

     思わず手にとって、ぺらぺらめくっていると、これが面白いのなんのって!

     

     私がずっと感じていた疑問や直感というものが、あながち的外れではなかったということも嬉しかった。漠然としていたものが、圧倒的な知識と分析に裏付けられた有識者2人の手によって鮮明に浮き彫りにされていく感覚もたまらなかった。

     さて、「私がずっと感じていた疑問や直感」というのは、藩閥についてである。日本史の教科書にも黒太字で「藩閥政治」ってあるよね。あの、藩閥。その藩閥が、明治維新に由来する派閥があったよ〜程度のものではなく、近代国家としての日本を形作る上で想像以上に長い時間をかけて根を生やし、それが現代にまで脈々とつながっているんじゃないか?というものであった。

     要するに、薩摩だ長州だという官軍や、会津といった賊軍といった側面から歴史を見ると、また違った見方ができるんじゃないかな?と思ってはいたのだ。しかし、私は歴史家ではないので、なかなかその術と時間を得ることは難しかった。

     

     私がなぜ、藩閥に関心を寄せていたのかと言うと、それにはきっかけとなる2つの出来事があった。

     まず1つ目。それは、米粒写経の「陰謀史で読み解く八甲田山」という動画を見たことである。

    【関連記事】【映画】八甲田山

     ここでは「陰謀史」という名前で書かれているけれど、(ネタバレになってしまうが)八甲田山事件が薩摩閥と長州閥の確執によって引き起こされた陰謀事件で、その生贄として賊軍だった青森の連隊が犠牲になったのでは?という内容であった。その分析がこれがまたよくできていて、不自然な人事、不可解な死亡。そしてこの事件によって誰が失脚し、それがどちらの派閥で、結局日露戦争を指揮したのはどの派閥だったのか・・・とどんどんと辻褄があっていく様はもう快感であった。

     そう、ここで言われる「陰謀史」は、まさに本書にある「薩長史観」という言葉に置き換えることが可能なのではないかと思う。私にはまったくなかった歴史の切り口というか、見方だったため、非常に衝撃的だった。

     

     次なるきっかけは、山口出身の大学の同期の話しである。山口といえば、長州藩だ。彼とはたまに歴史や政治について意見を交わす仲であった。

    【関連記事】イカロスの翼、右側。

     印象的だった台詞が「俺は長州やけぇ」。この何気ない言葉が私には衝撃的だった。この現代において、まだ旧藩の名前で故郷を言う者があったのかと。さらに彼は「松陰先生」と言っていた。まだ軽くしか読んでいないけれど、この本の中では長州出身者の独特の思想などについても触れられていて、彼の言っていたことが、どういった発想に基づいて発せられていたものなのかが、バックグランドから理解することができてきたような気がする。

     

     こうして、私が思っているよりも、官軍とか賊軍という意識がこの列島に横たわっていて、色々な場面に影響があったりなかったりしているのだろうか?と思うようになってきたのである。ないように見えて、実はあるという局面が多いんじゃないか?という直感も働いた。そう見ようと思うと、なんでもそう見えてきてしまうような気もした。

     

     そこで、この本。感動的な出会い。ジャストミート!もう半分くらい読んじゃったんだけど、薩長史観で分析する大東亜戦争の話しがたまらなく面白い。早く学校に行って、誰かに話したい。多分、友達はそんなに関心がないんだろうと思うけれど、そんなことはおかまいなしに話したい。

     

     

     

     ちなみに、私は・・・母方の祖父が鹿児島県出身であるため、官軍サイドの血筋である。

     本書では、その「官軍」という言葉の脆弱さ、意味の薄さについても鋭く指摘されていた。嗚呼、知的好奇心がビシビシと刺激されている。こんなに楽しい本と出会えたのは、本当に久しぶりだった。

     

     通学時間を使って、早く読み終えたいと思う。

     

     それでは、ばいちゃ☆

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