ついに終了!これにて木村ゼミ、大団円!
私が勝手に退職記念で始めたゼミもついに最後。
前回の様子はこちら。
これまで「義歯のカタチ」「総義歯の調整」「部分床義歯の調整」と回を重ねてきたけれど、最終回のテーマは「総義歯の顎位」。
私がこれまで色んなセミナーや教科書、論文を読んできて培ったものを後輩たちに還元。
わかりやすいなって思ったそこの研修医!そりゃそうだよ、有名な先生の受け売りだもの!もちろん引用元はすべて明示。人のふんどしは人のふんどしですと、きちんと言ってから相撲を取った。
むしろ後輩たちには、これをきっかけに、私がこれまで受けてきたようなセミナーにどんどん参加して欲しいと思う。それも伝えた。ふんどしを履いている本人の話をぜひ聞いてくれと。これは盗んだふんどしなんだよ、と。
ふんどしゼミ。
ただ、私がこれまで勉強していて、ずっと悩んでいたことがある。
総義歯の勉強をしている中でよく聞くのが「合わない義歯を入れていると前咬み癖がつくから、適合の良い義歯を入れると下顎位は後ろへ動く」というものである。
一方で、有歯顎の咬合再構成のセミナーなどに出ると「不良補綴物によって下顎位が後ろに押し込まれているから、治癒すると下顎位が前に動く」という話をよく聞く。
前なのか?後ろなのか?
しかも、有歯顎のセミナーでは「咬合再構成の基本は総義歯」と大抵言われる。総義歯が基本のはずなのに・・・どうしてそこでギャップが生じてしまうのだろうか・・・と、ずっと考えていた。
そして、どちらも実際に臨床現場で起こっているので、どちらも間違っていない。正しいのだ。じゃあ、どう解釈したらよいのか・・・。
といったところの、現時点での私の解釈をスライドにまとめた。
拙いながらも、自分の手掛けた症例を6つほど提示。200枚におよぶスライド、ゼミそのものは2時間半に及んだ。質疑応答もあり、非常に盛り上がった。
つくづく総義歯って歴史学だと思う。私は歴史が好きなので、よりそう思う。
よく総義歯は終わった学問と言われるが、終わっているからといって勉強しなくてよいというわけではないと思う。さらに言えば、終わっていると思われている中でも日々新しいことがわかったり、意外とまだわかっていないことがあったりするところは、本当に歴史学と同じだな、とも感じる。
そんな中で私が、最後の最後に受講生たちへどうしても贈りたかった言葉がこちら。
義歯を勉強するというのは、そういうことなんです。
私は自分が思い描く「歯科医師の原風景」を追い求めて、より一層、歯科医師らしくあるために精進していきたいと思う。
さあ、みんなも頑張ろう!とにかく色んなセミナーを受けなさい!と激励して、私のゼミは終了した。
最後にアンケートも取った。
みんなからの声に感激。やってよかったと本当に思えた。みんな、最後までついてきてくれてありがとう!!
全体での打ち上げは前回やったんだけど・・・何もなく終わるのは寂しすぎるので、行けるメンバーで軽く飲みに行くことに。
大学の近所の飲み屋で。
手前の彼女が、会場の手配や設営を全てやってくれた。本当にこのゼミの立役者、改めてこの記事でもお礼を言っておきたい。ありがとう!!
後ろの二人はまだ研修医。これからきっと有名になるだろうので、必ずお世話になった先生を聞かれたときに私の名前を出すように頼み込んでおいた。よろしくお願いします。
今回、このゼミのお陰で、自分の8年におよぶ大学病院での臨床をまとめ、振り返る貴重な機会を得ることが出来た。また、意外と曖昧だったりわかっていなかったりした部分も浮き彫りになり、これじゃいかん!と勉強しなおすこともできた。
みんなのお陰で、私が一番勉強することができた。そういう意味でも本当に企画してよかった、みんなありがとう!
これからもどんどん勉強していきましょう!
それでは、ばいちゃ☆